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地盤改良の種類

2024年02月21日

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こんにちは、京都の長岡京市で自然素材×高気密高断熱の家を建てている

能見工務店の能見です。よろしくお願いします。



 
情報過多の中、様々な情報が溢れかえっています。発信される

情報というのは、なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。



 
今日は、【地盤改良の種類】について書きたいと思います。



 
まず、地盤改良とは軟弱地盤(弱い地盤)の上に家を建てられる

ようにするために地盤を改良する工事のことです。

地盤は、土や石で構成されていますが地域によって強度や構成が

変わってきます。関東方面は関東ローム、九州はシラス、西日本は真砂土。

弊社が建築をよくする京都では、地盤改良が必要な土地は半々。



  
主に地盤改良には大きく表層改良、柱状改良、小口径鋼管杭、

砕石パイル工法の4種類あります。



 
地盤調査結果で硬い地盤が比較的浅い所に確認できた

場合は、表層改良をおこないます。地表から浅い2m以下の

部分が軟弱地盤で、名前の通り表層だけを改良していきます。

施工方法は、セメント系の固化材とその地盤の土とをかき混ぜて

その後に転圧して地耐力を強める方法です。

3つの中では最も安くできる方法ですが、

残土が沢山出るような場合は割高になる場合があります。




 
比較的深い所に硬い地盤がみられる場合に木造住宅で

一番よくつかわれる改良が柱状改良です。

大体30坪の家で30~35箇所くらいに重機で穴を開けていき

そこにセメントミルクを注入しながらかき混ぜて行きます。

支持地盤までの深さ約4mの円柱状のセメントの柱ができる

イメージです。デメリットは杭の撤去が必要になった場合、

撤去するのが大変で費用が掛かることです。

市内の狭小地で施工する場合は大きな重機や機械を据える

必要があり施工が大変になる場合は、

鋼管杭改良に変更する場合があります。




 
深い所に硬い地盤がある時に使われる改良が鋼管杭です。

小口径(100ミリ径)程の鋼管を支持地盤まで差し込んでいき

地耐力を強くする改良です。交換の長さが足りない場合は溶接して

長さを足して入れていき30mくらいまでは打ち込んでいけます。

改良の中では一番高品質な改良です。

上記でも書きましたが狭小地で柱状改良が難しい場合にも

鋼管杭の方が最適です。後、擁壁や石垣の上の土地で

そこに家を建てる場合は柱状改良の場合は、

施工時に石垣や擁壁を押し出してしまう危険性があるため

鋼管杭の方が適しています。




 
最後に、地盤に穴を掘り小さく砕いた天然の石を地面に

詰め込んで石柱を作り上げる砕石パイル工法。阪神淡路大震災や

十勝沖地震でさほど大きな被害が出なかった工法です。

固化材などを使わず天然素材だけを使用しているので環境に

やさしい工法で柱状改良の杭の撤去時が困難ということを

カバーしています。撤去が容易なので将来、田んぼや畑に

戻すような土地や水はけがよいので地下水位が高い液状化の

心配がある様な場所にも有効です。




   
結論:硬い地盤の深さによって最適な地盤改良が変わります。

2m以下までが軟弱地盤の場合は表層改良。

硬い地盤が深い場合は柱状改良が最適。

費用に糸目をつけない方は、鋼管杭。

将来土地の使い方を変える場合は砕石パイル工法がオススメ!!




 
 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんにアドバイスをもらいながら進めて

後悔しない家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。



 
次回は【2025年からの耐震基準】について書きたいと思います。



 
長い文章を最後まで読んで頂きありがとうございました。

今年も残り313日。頑張っていきましょう。


  
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そちらも機会があればご覧ください。


  
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
    能見太郎