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建てた後の家のメンテナンス

2024年10月09日

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こんにちは、京都の長岡京市で

自然素材と高気密高断熱の家を建てている

能見工務店の能見です。よろしくお願いします。





 
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって

います。発信される情報というのは、

なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。





 
今日は、

【建てた後の家のメンテナンス】

について書きたいと思います。





 
私は最近、ほとんど現場に出なくなりました。

どちらかというと営業を主におこなっています。

但し、加工や骨組みをつくる作業にはいまだに

携わっていて今も骨組みをつくる墨付けをして

いますが、ふとこれまでに何棟の家を建てたのか

数えてみると今墨付けをしている家でちょうど

55棟目でした。そのうち創業15年の能見工務店

として建てさせて頂いた家は27棟。もっと沢山

いい家を建てて、お客様に喜んで貰いたいなと

改めて思いました。能見工務店として建てさせて

頂いた家は、毎年5月に一年点検をいかせて

頂いています。ということでこれまで建てた

55棟の経験と毎年の点検をもとに建てた後の家は

どのような所に不具合が出てくるのか。その家を

どの様にメンテナンスしていけばいいのかを

職人目線で書いていきたいと思います。





 
築年数と不具合箇所を羅列してみます。



0-3年:木の収縮や生活による湿度や温度の変化で
壁紙に隙間や破れる箇所が発生することがある



3-5年:カランのパッキン劣化、各種リモコンの
不備、無垢のフローリングの節抜け、水廻りの
コーキングの劣化やカビ



5-10年:窓や扉の建て合わせ、網戸の破れ、建具の
取手や蝶番の不具合、設備機器の不具合



10-15年:エコキュート故障、便器ウォシュレット
部分からの水漏れ、カラン不具合により交換
サイディング外壁のコーキング劣化


 
とこれまでの経験上の項目を上げてみました。

15年以降は主に設備の不備や不備が無くても汚く

なってきたので交換したいというような要望に

なってくる印象です。





 
最後にメンテナンスの方法ですがメンテナンスは

大きく構造体、外部、内部の3つの部位に

分けて考えます。





 
構造体:家の廻りを目視で点検して物の影などに

蟻道がないか、基礎にひび割れがないかを確認

しましょう。基礎のひび割れは基礎自体のひび

割れなのか、それとも基礎の上に塗ったモルタル

のひび割れなのかの判断ができない場合はプロに

見て貰う方が良いです。プロに床下点検をして

貰いシロアリ被害がないかを確認して貰うのも

いいと思います。構造は後から簡単に交換ができ

ないので出来るだけ耐久性のある部材を使う事と

ホウ酸系の白蟻対策をお勧めします。シロアリは

薬剤散布されている方は、薬剤はどうしても揮発

してしまいますので5~10年を目安に散布し直す

のがいいと思います。ホウ酸系の対策された方は

濡れない限り散布の必要はありませんが

床下点検はしたほうがいいです。





 
外部:これも基本、外壁に割れが無いか

コーキングは劣化してひび割れしていないか

極端に汚れがついていないかを目視で確認する

ことになります。たまに、高圧洗浄などで綺麗に

することもいいですが、既に外壁が傷んでいて

クラックやコーキングに隙間が空いている場合は

水が浸入する可能性があるので進めはしません。

サイディングの外壁の場合は5-10年に1回は

コーキングの打替えをお勧めします。タイル

仕上げの場合タイルは傷みにくいので目地の

点検が必要です。15-20年に一回は目地の

打替えをお薦めします。ペンキで吹付されている

場合は手で触って白い物が付いたりする

チョーキングが起こっていなければ吹き付ける

必要がありません。これも日の当たり方で

劣化度が変わりますが15-20年に一回を目安に

表面塗装するのがお勧めです。後は、ベランダの

防水も10年に1度はトップコートの塗替えだけ

でもするように心がけましょう。





 
内部:建てて3年位までは木の収縮や冷暖房の

使用による環境の変化で、壁紙に隙間が空いて

きたり、破れば発生したりします。壁紙に補修や

張替えが必要になってくる場合でもすぐに張り

替えず、木が落ち着く3年後をめどに補修し

隙間はボンドコークで行うのが良いです。

これはどの現場でも起こるのでこういう不具合が

出て建築会社に不信感を持つ必要はありません。

また、水廻りのコーキングなども小まめに汚れや

ほこりを取り除いてやることで綺麗に長持ち

します。無垢のフローリングは水拭きではなく

固く絞った雑巾などで拭くのが良いです。

なるべくワックスなどを塗らないのが私のお勧め

です。水のシミがある場合も木の部分を濡らして

それからふき取ると簡単にきれいに取れます。

後は、定期的に建てて貰った建築会社に見て貰い

ドアの締まり具合や窓の鍵のかかり具合なども

調整して貰いましょう。





 
最後に汚水桝は最低でも年に一回は蓋を開けて

溜まっている油を除去してから水を流して

綺麗にしましょう。





  
結論:

小まめにメンテナンスをすることで家は長持ち!

家は建ててから劣化が始まるのか経年美が

始まるのかはメンテナンス次第。どんなに良い

家を建ててもメンテナンスをしなければ長持ち

しません。その反面、そんなに費用を掛けずとも

メンテナンスをしっかりしていると家は

綺麗な状態で長持ちします!!





 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

後悔しない家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。





 
次回は

【年末要注意!!補助金と固定資産税】

について書きたいと思います。





 
長い文章を最後まで読んで頂き

ありがとうございました。

今年も残り84日。頑張っていきましょう。





  
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そちらも機会があればご覧ください。




  
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株式会社能見工務店
    能見太郎