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高断熱の家は暖かいのか?!
2024年01月24日
こんにちは、京都の長岡京市で
自然素材と高気密高断熱の家を建てている
能見工務店の能見です。よろしくお願いします。
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって
います。発信される情報というのは、
なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。
今日は、暖冬だと思っていましたがようやく
冬らしく寒くなってきたという所で
【高断熱の家は暖かいのか?!】
について書きたいと思います。
家の性能は大きく、丈夫さや長持ちする
指標となる耐震等級や劣化等級と
快適さに重要な家の断熱性能を表す
断熱等級の二つに分けられます。
快適さには気密も重要になってくるのですが
今回は断熱性能のお話し。
先ほど書きましたが、断熱性能を語る時に
必ず出てくるのが断熱等級という指標に
なります。2022年までは最高等級が4でしたが
等級5~等級7が新設されました。
断熱等級
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UA値(※4)
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概要
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等級1
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-
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昭和55年の省エネ基準未満で断熱材を入れなくても違法にならず、こうしなさいという規定自体がなかった。
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等級2
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-
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昭和55年の省エネ基準。初めて判断の基準がつくられた。
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等級3
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-
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平成4年の省エネ基準。新省エネルギーの仕様にレベルアップ。
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等級4
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0.87
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平成28年基準の省エネレベル。建物の断熱材だけの基準から一次消費エネルギー量(※3)も含めて考えるようになる。
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等級5
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0.6
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ZEH(※1)水準の断熱基準。断熱性能の向上と節水のカランやエコジョーズのなどの高効率な設備機器を導入して省エネルギーを実現する必要がある。また、太陽光発電、蓄電池のような設備導入も必要。
付けられない場合には特例もあり。
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等級6
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0.46
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HEAT20(※2)G2 冷暖房の一次消費エネルギー30%削減
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等級7
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0.26
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HEAT20(※2)G3 冷暖房の一次消費エネルギー40%削減
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※1:ZEHとは、一年間の生活で消費するエネルギーを限りなくゼロにする為の家
※2:HEAT20とは2009年に住宅業界の関係者、研究者で設立された団体
※3:一次消費エネルギーとは建物全体で消費するエネルギーを熱換算した値
※4:UA値とは家の外壁、天井、窓などから逃げる熱量を表した値。小さいほど良い
断熱等級と概要は
上記の表を参照して頂くとして、
では一体どの断熱等級で
住宅を建てればいいのでしょうか。
勿論、住宅性能を上げるに越したことは
ありませんが、等級7になる方が住宅価格も
上がります。ここでは、細かい説明は割愛
しますが省エネ答えは“等級6”です。
かかる費用と節約できるエネルギー双方を
計算して出した答えなのですが
もし詳しくお知りになりたい方が
いらっしゃいましたら弊社に
お問い合わせください。
たまに「断熱性能、等級の高い家なのに寒い」
とおっしゃられる方がいらっしゃいます。
これは高断熱の家は暖かい・涼しいという
大きな誤解です。断熱とは熱を断つのであって
温かくするということではありません。
夏のドイツでは、朝の涼しい時間に
窓を開けておいて涼しい空気を取り込み
暑くなる時間までに窓を閉め冷房を
入れなくても良い快適な時間を保ちます。
冬は、出来る限り太陽の日差しが部屋に入る
ように窓や庇の長さを設計することも大切で、
実は熱源が無ければ断熱性能の高い家も寒い
のです。(南側の窓の性能は要注意!!)
結論:高断熱の家は“寒くない・涼しい”のではなく、
熱が逃げにくい値段の高い魔法瓶!!但し、熱が
逃げないので冷暖房の効率はかなり良くなります。
今回、弊社のある京都の省エネ基準地域区分
6地域の話をさせて頂きました。
長い文章を最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
今年も残り341日。頑張っていきましょう。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので
そちらも機会があればご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎