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24時間換気の種類と特徴?!
2024年01月31日
こんにちは、京都の長岡京市で“自然素材”と“高気密高断熱”の家を建てている「能見工務店」の能見です。よろしくお願いします。情報過多の中、様々な情報が溢れかえっています。発信される情報というのは、なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。

今日は【24時間換気の種類と特徴?!】について書きたいと思います。
まず、家を建てる際にシックハウス対策の観点から原則すべての建物に機械換気設備の設置が義務づけられています。住宅の場合は24時間換気をして1時間に0.5回以上空気が入れ替わる計画を立てる必要があります。
シックハウス症候群の原因として、建材などから出る化学物質、生活臭やハウスダストがあります。それを防ぐために、建築基準法で24時間換気の設置が義務化されました。その換気の方法に第一種~第三種の三種類あります。
それぞれのメリットデメリットも踏まえながら説明していきます。
第一種換気:機械で給気して機械で排気
第二種換気:機械で給気して自然に排気
第三種換気:自然に給気して機械で排気
簡単に言うとこのようになります。二種換気は入ってくる空気を清潔に管理するための病院や精密機械工場で採用されます。一般住宅ではほとんど使用されないのでここでは割愛させて頂きます。

第一種換気の特徴
機械による給気と排気をするので窓を開けたりしなくても効率よく空気の入れ替えが可能になります。
メリットは、室内の暖かい(涼しい)空気を外へ捨てる時にその熱を回収して、室外から取り入れる冷たい(暑い)空気をなるべく室温に近づけて取り込むので空調の効率がとても良い。
また、花粉やPM2.5等を機械のフィルターで除去することができます。そして、空気が効率よく換気されることでがたまりにくくなります。
デメリットは、換気機器が三種換気より高額になるのと定期的なフィルター掃除や交換が必要になります。
第三種換気の特徴
給気は窓のサッシ部分に換気框を付ける方法と給気口を付ける方法とがあります。
そして、1階はトイレと洗面所、二階はトイレ或いは階段上に取り付けた局所換気と併用されることが多く一番普及している換気方式です。
メリットは、そのために特別に何かを付ける必要がないため導入とランニングコストが安い。
デメリットは、一種換気と反対で給気が自然に外気を取り込むので冬は冷たい、夏は暑い空気が部屋に入ってくるので空調の効率は悪くなります。
寒くて給気口を締められる方がいますが、この場合部屋の換気が計画通りできなくなります。

様々な情報の中に、三種換気に関しては“家の気密性能が高くないとダメ”という情報がありますが、厳密に言うと一種~三種換気すべてにおいて計画通りの換気を実現させるためには、家の気密性能か高くないとダメなのです。
穴がたくさん開いたストローは穴から空気が入ってきて上手に吸えませんよね。隙間が多い家は隙間から空気が入ってくるため、特に換気口から離れた場所の空気の入れ替えが上手くできません。私の推奨は最低でもC値(隙間相当面積)0.5~1.0㎠/㎡です。
一種換気を勧めている人は、三種換気の悪い所を強調しますし、また三種換気を勧める所はその反対で一種換気の悪い所を強調します。客観的に見て選ぶのが賢い選択だと思います。
結論:24時間換気が効率よく稼働すると、窓を開けずに常に新鮮な空気を取り込むことができ、湿気を排出するため結露がしにくくなる。
そして換気は一種換気か三種換気から選ぶ!!
断熱性能だけが良くても気密性能だけが良くてもダメで、そこにしっかりした換気計画も必要になってきます。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんにアドバイスをもらいながら進めて後悔しない家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。

次回は
【一種換気or三種換気どっちを選ぶべき?!】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとうございました。
今年も残り334日。頑張っていきましょう。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますのでそちらも機会があればご覧ください。