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外壁にサイディングを使う時のポイント
2024年04月17日
こんにちは、京都の長岡京市で
自然素材と高気密高断熱の家を建てている
能見工務店の能見です。よろしくお願いします。
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって
います。発信される情報というのは、
なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。
昔、こんな話を聞いたことがあります。
平野部では
土や石をメインに使う古代建築が多いのに対して
山間部では
山小屋のような木材を多く使った建築が多い。
その理由は、
夏の暑い平野部では、
素早く吸熱放熱する石や土が適していて
夏涼しくて冬寒い山間部では
ゆっくり吸熱放熱する木材が適している。
高気密高断熱の家はどちらでも使えそうですね。
さてさて今日は、
【外壁にサイディングを使う時のポイント】
について書きたいと思います。
サイディングには大きく、金属サイディングと
窯業サイディングの二種類があります。
まず金属サイディングとは、15ミリほどの
断熱材に約0.5ミリ厚のガルバニウム鋼板が
表面に張ってある物になります。
この金属サイディングの特徴は、何よりも
軽いので耐震性に優れており地震などの
揺れで割れたり、温度による収縮にも強く
ひび割れをしない高耐久性の材料といえます。
また、市内の密集地で隣との間が狭くて足場が
組めないような場合でも施工できる優れもの。
但し、当たると凹みやすい、表面にできた傷から
錆びやすいという弱みもあります。
次に窯業サイディングですが
セメントと木材繊維で薄い板状にしたもので
14,15,16,17,18,21ミリと数種類の厚みがあります。
価格を抑えたい方は14ミリがいいと思います。
但し、材料が薄いので正面から釘を打つという
施工方法になり釘を打った端が割れやすかったり
反りやすかったりとデメリットは多いです。
長い目で考えると経年劣化やメンテナンスの
視点から私はお勧めしません。
個人的にサイディングを使う場合は
15ミリ以上の物を使用することを勧めています。
材料に厚みがあるので、穴をあけて正面から釘で
固定するのではなく、サイディングに金具を
ひっかけて固定させる工法が使えるため
耐久性、防水性にすぐれているからです。
また、厚みを生かした凸凹のデザインが可能で、
立体感を出した高級感あるおしゃれな外壁に
仕上げることが出来ます。
但し、商品にもよりますが14ミリと18ミリで
約60~80万円金額が変わるので予算を見ながら
決めていく必要もあります。
最近は商品によっては汚れにくい光触媒や
コーティングがされた物、15年~30年も
サイディングの変色の保証のされた物なども
出てきているのですが、価格が倍になる
事を考えるとそこまでの物では無くても
良いと思います。普通のサイディングでも
15年や20年は十分に持ちます。それまでに
コーキングの打替えが必要になるでしょう。
それよりも
費用をかけるなら次の3点をお勧めします。
まず、サイディングを張る前の下地に面材を
張ることです。構造用合板・モイス・ノモバン
などを張ることでサイディングの継ぎ目の
コーキングは間違いなく切れにくくなります。
それと高いコーキング材を使う事です。費用の
追加は家の大きさにもよりますが20~30万円までで
いけると思います。ちなみにうちが使用している
コーキングは20年の保証が付きます。いつまでも
硬化せずに柔らかいコーキングを使用しましょう。
最後に、北面の日が当たらない部分は青カビが
生えて汚れやすいので、白っぽいサイディングは
選ばないようにしましょう。
一点、サイディングとは直接関係ないですが
サイディングを張る前に施工する
透湿防水シートをアルミ箔が張ってある
遮熱シートに変更すると輻射熱を反射するので
夏の暑さを和らげる効果があります。費用も
10万円前後でいけると思いますので要チェック。
結論:
15年~30年保証も予算があれば良いですが、
高いサイディングより良いコーキングに予算を。
そして、サイディング施工前の面材を張る事を
ケチらず、青カビが生え経年劣化が目立つ
薄い色は選ぶな!!出来れば遮熱シートを!!
って言うのが、今回のサイディングを使う時の
ポイントでした。
よくよく考えると
窯業サイディングはセメントと木材繊維から
つくられているということは、平野部で古代より
使われてきた素早く吸熱放熱する石や土と
山間部のゆっくり吸熱放熱する木材の両方の
性質を持った材料なのではないでしょうか。
知らんけど。
そうそう、うちが使用している20年も保証される
コーキングはオートンイクシードという商品です。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
後悔しない家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【外壁の種類】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
今年も残り257日。頑張っていきましょう。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので
そちらも機会があればご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎