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住宅の断熱・気密
2024年12月11日
こんにちは、京都の長岡京市で
自然素材と高気密高断熱の家を建てている
能見工務店の能見です。よろしくお願いします。
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって
います。発信される情報というのは、
なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。
今日は、
【家事ラク動線と間取り】について書きたいと
思いますと予告していたのですが、ようやく
冬らしく寒くなってきて結露や家の寒さの
問い合わせを良く頂くようになっています。
そこで今回は予告内容と違いますが改めて
【住宅の断熱・気密】
について書きたいと思います。
窓が結露する、家が寒い、足元が冷えて靴下が
脱げない等良くご相談を頂きます。新築の引越し
されたお客様でも家が寒いとおっしゃる方が
いらっしゃいます。この結露や家の寒さという
原因を無くすには、家の中の温度が外気温度に
影響を受けないようにしてやる必要があります。
沢山やり方はあるのですが一つの方法として、
高気密高断熱の家にしなければ解決できません。
その中で特に窓が一番外気の影響を受けます。
窓は一枚ガラスより二枚のペアガラス。
ペアガラスより三枚のトリプルガラスが最適。
古民家に濡れ縁や縁側があるのを見かけたことが
あると思います。実はこれある意味ペアガラスの
ような役目を果たしているんです。
障子を閉めると部屋と外気の間に縁側の空間が
できます。この空間が直接部屋と外気を接しない
ようにする古来の人の知恵なんですね。
本当に素晴らしいですね。
さて昨今、高性能な家を見極めるポイントは
大きく4つあります。
窓の性能
断熱材の種類と厚み
UA値
C値です。
窓は特に外気の影響を受ける場所なので出来る
限り性能を上げることがお勧めです。ガラスが
二重のペアガラスや三重のトリプルガラスがあり
さらに特殊な金属膜を張って遮熱効果を持たせた
LOW-Eガラスやガラスの間にアルゴンガスを
充填した物もあります。注文住宅では従来の
アルミサッシより大幅に断熱性能の高い樹脂
サッシを使用されるのが普通になってきました。
断熱材は壁、床、天井の性能を良くする材料で
大きく繊維系と発泡プラスチック系、自然素材系
の3種類があります。
繊維系にはグラスウールやロックウールという
商品があります。繊維系は燃えにくくコストが
安いというメリットがある反面、
湿気に弱かったり、施工する人によって性能に
ばらつきがあるというデメリットもあります。
また、発泡プラスチック系には、吹付断熱や
硬質ウレタンといった商品があります。
吹付断熱は現場で吹き付けるため気密性が良く
人によって性能のばらつきが出ないメリットが
あります。また硬質ウレタンも性能がいいですが
費用が少し高くなる傾向にあります。
自然素材系はウールブレスや炭化コルク
フォレストボードがあります。素材はいいですが
価格が高くなるのと性能が少し落ちる傾向が
あります。それぞれ一長一短。特性を踏まえ
ながら選択する必要がありそうです。
UA値は断熱性の目安になります。家の外気に
面する屋根、壁、床、窓から熱が逃げる数値で
数値が小さいほど性能が良いことになります。
2025年4月にはUA値0.87以下が義務化され
2030年にはUA値0.6が義務化される予定です。
ただ、夏の暑さや冬の寒さを感じにくくする
性能としては、現在でもUA値は0.46以下を
目指すことをお薦めします。体感しないと
分からないのですが本当に快適になります。
C値は家の隙間を表す数値になります。
これも数値が小さいほど家の隙間が小さく
気密性が高いと言えます。C値は最低でも
0.5㎠/㎡以下をお薦めしています。
C値が良いことで空調の効きが良く、効率よく
換気ができるようになり心地の良い空間が
できます。新築でも隙間風を感じることがあり
ますがこれはC値が大きな原因になります。
結論:性能が良いのは当たり前の時代!!
何を使ってどこまでの性能にするのか。
一つの基準として
UA値は0.46以下、C値は0.5㎠/㎡以下
を目指そう!!
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
後悔しない家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
長い文章を最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
今年も残り21日。頑張っていきましょう。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので
そちらも機会があればご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎