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換気と給気のバランス

2024年10月30日

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こんにちは、京都の長岡京市で

自然素材と高気密高断熱の家を建てている

能見工務店の能見です。よろしくお願いします。





 
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって

います。発信される情報というのは、

なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。





 
春先は杉やヒノキの花粉が凄いですがこの時期は

イネやブタクサの花粉の影響があるみたいです。

こないだ奥さんと「ミモザの花がキレイやな~」

って話していてグーグルレンズで調べるとそれは

なんと“ブタクサ”でした。でもよく似ていると

思いませんか?花の知識がない二人でした。

またこれから冬にかけてはPM2.5の影響で窓が

明けにくい時期がやってきます。最近は窓を開け

られない時期が多くなってきたように感じます。





 
そこで今日は、

【換気と給気のバランス】

について書きたいと思います。





 
2003年に建築基準法でシックハウス症候群の

増加に伴い24時間換気システムの導入が義務化

されました。24時間換気システムとは、給気と

排気を機械で制御し24時間連続で室内の空気を

新鮮な状態に保つシステムです。シックハウス

症候群は、建材から発散される化学物質によって

引き起こされる症状で、主に頭痛や鼻水、のどの

痛みなどが症状としてあらわれます。だから

室内の空気を入れ替えて清浄に保つことが大切に

なってきます。窓を開けるこのなく空気質を維持

できる24時間換気システムは、特に最近の

高気密の家には不可欠なものになっています。





 
人が室内で生活をすると、湿気や二酸化炭素が

排出され汚れた空気が滞留します。二酸化炭素は

重たくて下にさがってくるイメージですが、実は

上にあがっていくので上部に換気扇や排気機器を

付ける方が効率よく空気の入れ替えができます。

最近は床下エアコンも良く使われています。この

場合は、床下で給気と排気をするので効率的に

空気の入れ替えはなされないようですが、とても

快適な空間にはなりますよね。詳しくはまた別の

機会に説明させて頂きますね。





 
24時間換気システムには、第1種~3種までの

3つがあります。詳しくは、240207私の書いた

ブログ【一種換気と三種換気どっちを選ぶべき】

を読んでみて下さい。どの換気システムを使うか

が決まったら換気(排気)と給気量のバランスを

考える必要があります。むかし飲食店をつくった

時に、厨房の大きな換気扇を回すと排気量が

大きくトイレの換気扇から外の空気が逆流したり

ドアが重たくて開きにくかったりした経験が

あります。排気が多すぎたり強すぎるとこういう

ケースが発生し、また反対に排気が小さすぎたり

弱すぎると室内の空気が入れ替わらなくて意味が

なくなるということになります。但し、きちんと

計算をしてもキッチンの換気扇を最大で使い

浴室や洗面所も使い換気量が多くなった場合や

今はやりの幹太くんを使う場合は、部屋の中が

どんどん負圧になるので、ドアや窓がどうしても

開きにくくなってしまいます。そんなときの

解決策は大きく3つあります。

「どこかの窓を少し開ける」

「差圧式給気口を設置する」

「同時給排気型レンジフードを取り付ける」

です。どれも冬は冷たい空気が入ってくるので

寒く感じます。そして、差圧式給気口は空いて

いる間の音漏れや外の音がダイレクトに入って

きてしまいます。また、同時給排気型レンジ

フードはフィルターが無いので虫や汚れた空気

がそのまま入ってきます。ということを

考えると、排気量が多い場合はどこかの窓を

少し開けるという選択肢でもいいのではないかと

私は思います。皆様は如何でしょうか。





 
結論:換気と給気のバランスが悪いと空気が

逆流したり、ドアが開きにくかったりするので

しっかりバランスを考えては配置と設置が重要!

最悪の場合を想定して差圧式給気口ないしは同時

給排気型レンジフードの設置も考えよう。





 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

後悔しない家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。





 
次回は

【在来工法と2×4

について書きたいと思います。





 
長い文章を最後まで読んで頂き

ありがとうございました。

今年も残り63日。頑張っていきましょう。





  
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そちらも機会があればご覧ください。



  
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
    能見太郎